さてさて・・・
この日記でも何度も取り上げさせて頂いております、
松本人志監督の映画の件・・・
9.24 新宿ミラノ座にて、
最新作『R100』の完成披露試写会へと行って参りました。
さすがにスゴイお客さんの数と、
それ以上にマスコミさんの熱気がスゴイ。
始まる前から圧倒されっ放しです。
そして・・・
ついに松本監督はじめ出演者の皆さんが壇上に立ち、
この映画のポイントや、演じてみてどうだったか、
松本監督についてどうだったか、
それぞれの切り口で語られて非常に興味深かったです。
やはり役者さんそれぞれ個性やクセがあるし、
当然考え方だって違う。
そうしたある意味多面的に松本作品の一端を、
事前に聞けたのは良かったと思いましたね。
さて・・・
ここから若干の感想が入ります。
もしかしたら【ネタバレ】的な要素も含まれますので、
極力事前に予備知識を入れたくない方は、
どうぞここから先はご覧にならないようお願い致します。
・・・よし。
ここまで来ればOKかな。
(何がだよ)
こりゃまたとんでもない問題作を、
世に出したもんだよなあ・・・
松本監督の作品は常に賛否両論巻き起こしますが、
それは今回の映画のために取っておいた、
という気すらしましたね。
以下、箇条書きで・・・
・今回はいつも以上に松本テイスト満載
ガキの使いの罰ゲーム、ビジュアルバム
そして、普段の監督のSとMに対する理論・・・
それらがドロドロに濃縮された世界。
・賛否両論、見る人を完全に選ぶ映画
恐らく松本作品やコントなど好きな方でも、
途中で嫌になって脱落する可能性あります。
・その世界を受け入れられる人間には至高の映画かも
ドロッドロに濃縮された松本エキスと、
エロ・グロ(そこまでではないですが)ナンセンス、
シュールで荒唐無稽な世界観がハマれば、
そこは非常に心地よい場所となり、そして作品になる。
かつてダウンタウンのごっつええ感じという番組内で、
お笑い芸人のほんこんさんが
SMクラブに潜入レポートする
・・・というのをウィークエンダー風に語る企画がありまして、
そこでのほんこんさんの感想。
最初のうちは恥ずかしかったり、
痛かったりしたけども、何か一線を越えてしまったら、
途中から物凄く楽しくなった
・・・と仰っていたのを記憶しています。
(うろ覚えですけど。汗)
ちなみにその時のお客さんの反応はドン引きでした。
(それは覚えているんかい!)
正に今回の作品の"キモ"もそこにあるのではないかと。
別に題材がSMだから・・・ということではなく、
ある一線を越えて見られるか、見られないか
そこの違いでこの作品に対する感想は大きく変わります。
(どちらが良い、という話ではありません。念のため)
・氏の今までで一番狂ってる映画である(注:褒め言葉)
今までも独自の世界観満載ではありましたが、
海外の反応で"クレイジー"なんて書かれてましたが、
そりゃそう書かれるわな
・・・とスナオにナットク致しましたw
そして・・・
・個人的には今までで一番笑った松本作品である
壇上で松本監督は
「コメディーを意識して作ったつもりはない」
というようなことを仰っていましたが、
それと同時に仰っていた
「圧力釜の圧力がどんどん高まって、
蒸気みたいに笑いが噴き出す感じ」
まさにこれでした。
途中から一切小難しいことを考えるのを止め、
すべて快楽の波に身体をゆだねたら、
途中からゲラゲラと笑っておりました。
とにかく"なんでやねんの連続"でありました。
<結論>
・R100とは
とにかくメチャクチャ狂っていて、
とにかくメチャクチャ酷い映画である
・・・しかし、良い意味で。
これはオチにつながることなのですが、
このあまりにも酷いっつーか、
"なんでやねんの連続"とタイトルの『R100』の意味。
ああ・・・なるほど!そういうことか!!
・・・と一応ナットク出来ました。
まあ、大日本人的にそれを蛇足と取るか、
松本監督のサービス精神と取るか、
見る人の判断にゆだねるしかないのですが。
結論としてはR100は見てみなければ分からない映画である。
最高に狂っていて、最高にバカバカしくて、
そして最高に酷い作品であり、
見る人間に"選択を強いる作品"である。
(これはすべて良い意味です。汗)
だから、
松本作品は好きだけど今回の映画はちょっと・・・
と、なっても何らフシギなことはなく、
逆にその人にとってはそっちの選択が出来たってことで、
それはそれでとても良いことなのかも知れません。
自分としては、また見てみたいと思いました。
その時にもっと踏み込んだ感想、
海外の反応、有名人のまとめなど時間があれば書きたいと思います。。。
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